天下足球网_188比分直播-中国体彩网唯一官网

图片

130th ANNIV. SPECIAL WEB MAGAZINE Advance! キャリア形成と自立志向を「ジブンゴト化」するウェブマガジン

vol.11

共立のあの先生が解説!

キャリコ通信

自分に本当に合った服の選び方、知っていますか?

2017.09.11

毎日の生活に欠かすことのできない、衣服。学生の皆さんはどういう基準で自分の着る服を選んでいますか? 
?
可愛らしく見られたい、痩せて見られたい、といった理想の自己イメージを演出したり、ファッションセンスを表現したり。若い世代の多くが“社会に対しての自己表現ツール”として衣服を選んでいるのではないでしょうか。
?
確かに好きな服を着ると自信がついて、自然と笑顔になったりしますよね。気に入った服を選べるかどうかは、内面にまで影響を及ぼす重要なポイントです。
?
しかし、衣服の選択基準はこうした自己表現のためだけでは不十分なのだとか。衣服本来の役割を果たしているかはもとより、環境負荷について配慮された製品であることも重要な選択基準のひとつだといいます。
?
こうした正しい衣服の選び方について、共立女子短期大学生活科学科で講義を行う山口庸子教授に詳しいお話を伺いました。
?
「当然のことのようですが、そもそも衣服とは外界(環境)から私たちの身を守り、暑さや寒さに適応するためのもの。季節や環境、シーンにあった衣服を身にまとうことは、身体的にも精神的にもストレスのない時間を過ごすためにとても大切なことなのです」
?
自己表現を優先するあまり、窮屈な服や体温調節のできない服など、体や気候に適さないものを無理に着ていると、便秘や消化機能の低下、血行不良による肩こりや冷え性、疲労感、皮膚障害など健康に害を及ぼすこともあるといいます。
?
「TPOに適しているか、周囲から好感を持ってもらえる服であるか、ということも大切な判断基準になります。もし、職場に露出の多い服や派手な服を着ていけば、周囲に不快感を与える可能性があります。自分が気に入った服で着心地も快適であれば、自然と笑顔になりますし、周囲から好感を持ってもらえる服であればより一層、周囲の雰囲気も楽しいものになります」
?
“自分のセンスを表現できれば、周囲にどう思われても構わない”という思考は大人の女性が持つ考えとは言えません。衣服が及ぼす様々な影響をきちんと知ることではじめて、社会とのつながりを円滑にすることができるのです。
?
また現代を生きる女性として、適切な環境で生まれてきた製品を選んで買う倫理的な消費活動=「エシカル消費」の考えも持っておくべき、と山口教授はいいます。
?
「エシカル消費とは、人と社会、地球環境のことを考慮して作られたモノを購入したり、消費したりすることです。服選びにおいても、資源採取から製造、流通、使用、リサイクル、廃棄に至るまでその製品のライフサイクルを通して環境負荷がどれほどあるか=『ライフサイクルアセスメント』の考えを知っておいてほしいのです。コツは、品質表示や取り扱い絵表示(ケアーラベル)を確かめたり、フェアトレードマークや環境ラベル(エコマークやエコリーフマーク)、エコテックスラベルなどを意識した服選びをしてみてくださいね」

▲ライフサイクルアセスメントの観点から衣服を選ぶ上で大切なことをまとめた図


安価だからといって、生産環境で重大な悪影響を及ぼしていたり、生産に携わる人が正当に扱われていなかったり…といったネガティブな服より、生産に関わる人や環境により良い循環を与える製品に対価を払ったほうがいいですよね。
?
「環境のために自分でできることもあります。それは一つのものを長く大切に着ること。そのためにも、衝動買いは避けるべきです。自分のワードローブの中に似た服はないか、使いやすいアイテムであるかなどを考え、自分で管理(洗濯やクリーニング)が上手にできるか、サイズが合っているかどうかもしっかり判断しましょう」
?
ワードローブを把握するためには、ノートにまとめたり、スマホに写真を撮りためたりしておくと購入時に確認できて便利です。また、サイズか合っているかどうか知るためには、必ず試着をするべきだといいます。
?
「輸入の服は、国によってサイズ表記が異なるので注意が必要。また、ブランドや対象年齢によっても表記が異なり、例えは20代向けと50代向けでは同じ9号サイズでも、実際のウエストの寸法は違ったりします。いまはフリーサイズの服も増えていますが、試着をせずにサイズ表記だけで判断することはおすすめできません」
?
最近では、日本の工業規格(JIS規格)と国際規格(ISO規格)との整合化が進められています。また、取り扱い絵表示(ケアラベル)は昨年12月に改正され、ISOと同一のラベルとなっています。素材表示やサイズ表記も今後はもっとわかりやすく世界共通になっていくことでしょう。まずは、品質表示を確認することを習慣にしてみましょう!
?
「高価な衣服を購入することも、良い経験になります。高い買い物ですから、自然と買う段階で熟考しますし、丁寧に使うはず。一つの服を大切に長く着るという感覚を学べると思います」
?
若い頃からいろいろな服を買って、たくさん失敗することで、どんな衣服が自分にあっているのかわかってくるもの。少しずつ自分にあった服を学び、エシカルな服選びができる大人の女性を目指してください。

取材にご協力いただいた先生はこの方!

共立女子大学 生活科学科

山口庸子 教授

研究分野は、洗浄科学、環境影響評価。ライフサイクル思考に基づく衣生活の環境負荷削減に関する研究および教育支援プログラムの開発に取り組んでいる。

おすすめ連載

一覧を見る