2023年12月9日（土）に、日本乳幼児教育学会第21回学術賞の授賞式が名古屋市立大学滝子キャンパスにて開催され、家政学部児童学科准教授の境愛一郎先生が筆頭著者として受賞されました。

　授賞論文のテーマは、「遊び中のリスクに対する認知と考え方の関連性―KYT 図版への指摘数の比較から―」です。

　同論文では、「遊具には少々スリルがあった方がいいと思うか否か」といった、遊びとリスクに対する基本的な考え方の傾向と、個別具体的な場面について、リスクであると認知する件数等の関連性が明らかにされています。例として、遊び中のリスクの価値に消極的な保育者ほど、場面内で認知するリスクの数が増加する可能性などを示唆しています。考え方と認知の関連性を明らかにしたことは、いずれかの視点で行われてきた先行研究の成果を架橋するとともに、保育者の養成や研修の方向性をもたらす成果であるといえます。また、保育者のリスク認知を捉えるために、KYT（危険予知トレーニング）図版を応用した質問紙調査を開発したことも、受賞理由の一つではないかと境先生はおっしゃっています。